010 イケメン菌は幸を呼ぶ? <4>
「で、どうしてお前がここにいるんだ」
優紀はアイスクリームを買ってくると言って売店へ行ったので 今ここにはいない。
「あそこに見えるグループにいたんですよ
そしたら 2人が見えたから」
高橋が手を振る方向をみると、
男女5人くらいづつのグループがいて、こっちに手を振っている。
「藤木係長 優紀ちゃんのこと狙ってたんですか」
「どうみてもそうだろう
わかってて 邪魔するな」
藤木がムッとする。
「ええ~ 抜けがけはよくないなぁー
実は俺も狙ってんですよねー」
高橋はとぼけたようにそう言うと、おにぎりととって食べ始めた。
「食うなよ!」
高橋は口の中に思い切りおにぎりを入れる。
「美味いなぁ~ 優紀ちゃんのおにぎり~」
「お前、あっちのグループが待ってるぞ
帰れよ あっちに」
高橋は電話を取り出した。
「あ、俺 ごめんね~ こっちの友達と合流することにしたからさ
うん じゃあね~」
と、さっさと電話を切った。
「お前・・・」
キリキリと睨む係長に
「ってことで、係長 帰るまでよろしく」
とニコニコの凌が返した。
「・・・」
藤木は頭をかかえ、
凌はうれしそうに、お弁当を食べるのだった。
フフフ・・・